健菜生うどん

冷よし温よし、熱々も嬉しい

「お昼はうどんですが、冷・温・熱々、どれがいい?」
夫婦での在宅時間がめっきり増えた今夏は、麺類が食卓に登場する頻度が高くなりました。中でもヘビーローテーションとなったのが、健菜の生うどん。もともと好物ですが、雑誌やネットを見る機会が増えて、食べ方のバリエーションが次々に広がり、飽きるということがありません。

科学者のように

「今日は冷たいので」と夫。
「御意!」と、人気アニメ風に答えましたが、麺類を茹でるのは夫の役目です。料理づくりには全く関心がないのに、麺を茹でることは「俺の出番」と確信しているのでしょう。私も異論はありません。まるで、研究室の科学者のように、時間や水温を正確にはかり、湯切りも冷水で締めるのも丁寧で上手。「さすが!」と毎回、褒めそやしています。
 ただし、「うどんを手打ちしてみようかな」という夫のつぶやきは、聞こえないふり。「こんなにおいしいうどんが簡単に自宅で食べられるなんて、いいよね」と、夫に同意を求めて、密かに手づくりを牽制しています。
 じつは数年前に「そば打ちをする」と夫が買い揃えた道具は、一度使っただけでお蔵入り。そば粉を使い切るのに苦労しました。夫はまだ仕事に追われる身。うどんを打つのは、先の楽しみにとっておいて、今は茹でる技(?)を磨くことに専念したらどうでしょう。

わが家のお気に入り

 健菜の生うどんは、コシが強すぎず弱すぎず、つるつると滑らかで、香りも豊か。正直、どんな風に料理してもおいしいです。食材の力!頼りにしています。
 さて、マイブームの食べ方を紹介すると、その一は冷やしちらし。うどんの上に細切りの夏野菜、梅干し、錦糸卵などを散らしたぶっかけです。コクが欲しい時は大根おろし、納豆、ツナ缶をのせた冷うどん。これは温うどんもおすすめです。寒くなったら、禅宗のお坊さん直伝のずり上げうどん。鍋料理のようにうどんを茹でながらお椀にとり、薬味と醤油をかけて熱々をはふはふ。箸が止まりません。これだと夫の茹で技の出番はないけれど、いつか、夫の手打ちうどんでつくる日が来るかもしれません。それもいいですね。

(神尾あんず)

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