しいたけ栽培が始まった江戸時代は、乾物だけが出まわっていたそうです。しいたけは天日に干すとビタミンDが激増するだけでなく、水で戻している間に酵素が働き、うまみは10倍以上に。健菜では、宮崎県の森の奥深くで、原木・自然栽培した肉厚の「どんこ」をご案内しています。
乾いたしいたけの細胞に水を吸収させるには、5度の水温でゆっくりが理想的。どんこは水洗い後、ひたひたの水に漬けて24時間以上かけて冷蔵庫で戻すのがベスト。時間がないときは、冷蔵庫で1時間水戻ししてからスライスし、再度30分水につける。常温やお湯で戻す方法や、電子レンジの活用は、うまみを損なうので避けたい。
生産者のまとめ役である川越美保子さん、お気に入りの一品。
【材料(2人分)】
【つくり方】
- 水で戻したどんこを、戻し汁ごと火にかける。醤油とみりんを同量ずつ、 味を見ながら適量加えて、中弱火で煮込んでいく。
- 煮汁を切り、バターをひいたフライパンで焼く。
- 皿に盛り、粉山椒を振る。
ハリハリもよし、しっとりも美味
室町時代から食べられてきた干し大根。乾燥によってうまみが増すだけでなく、タンパク質、カルシウム、鉄分等の含有量が増え、まるで健康食品のよう。健菜の切り干しは、佐賀県嬉野市で永田農法により栽培し、真冬に収穫した高糖度の大根を一気に乾燥しています。食感の良さが特長。
煮物などの加熱料理なら、ボウルに水を入れてさっと洗うだけでよい。サラダや酢の物に使う時でも、水に漬ける時間は10分以内に。その上でしっかりと水分を絞る。戻し過ぎるとうまみが逃げてしまう。戻し汁は水で薄めると出しに利用できる。昆布やかつお節と合わせるとうまみが生かせる。
生産者・太田重喜さん一家のサラダをアレンジ
【材料(2人分)】
【つくり方】
- 歯応えを残して戻した切り干しの水気を絞る。
- セロリは斜め薄切り、アンチョビは細かく、オリーブは種を取り大きめに刻む。
- ボウルに全ての材料を入れて、よく混ぜる。
うまみが凝縮した山の幸
春の山菜を代表するゼンマイは独特の食感と香りが魅力。鉄分、カリウム、カロテンや食物繊維も豊富です。干しゼンマイづくりには驚くほど手間がかかるので、今は希少な高級食材になっています。健菜では、アクが少なく育つ土壌の新潟県上越市吉川区の天然ものを時期限定で販売しています。
産地・吉川の冠婚葬祭に欠かせない郷土料理
【材料(4〜5人分)】
【つくり方】
- 戻したゼンマイの水分を切り、5センチ程度に切りそろえる。
- たけのこ、 油揚げ、さつま揚げも細切りにする。
- 熱した鍋にごま油をひき、①をさっと炒める。
- だし、調味料を加えてひと煮立ちさせ、汁気がなくなるまで煮る。
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